私はかつて、目標設定というモノがとても苦手でした。
「いちいち言葉にしなくても、自分のことは自分でよく分かって努力しているし!」
と息巻いて、将来どんな自分になりたいか、落ち着いて具体的に考えてみたことは殆どありませんでした。
「これは自分の望んでいた人生の展開じゃない!」と思ったことは何回もありましたが、そもそも何も思い描いてないのだから、望んだ人生の展開じゃないのは当然ですよね。(笑)
しかし、ホリスティックヘルスコーチングを学んでから、目標設定の重要性を思い知ることになります。
何となく自分の人生が思い通りにいっていないなと思う瞬間があれば、「自分はどうなりたいのか」改めて考えて、言葉にし、クリアにイメージすることで、その後の人生は大きく転換していくと思います。
6ヶ月プログラムでは、第1回目のセッションでまず「6ヶ月後にどのような姿になっていたいか」というトピックスでコーチングをします。
そして意味のある目標設定をするためには、ちょっとしたコツが必要になってきます。
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「否定表現」
連日ビジネスパーソンの方々と目標設定に関するセッションを行なう中で、ずっと気になっていたことがありました。
それは、「否定表現」。
まず最初にご自身で自由に目標を考えて頂くと、
「○○でない状態を目指す」
という否定表現を使われる方が非常に多いのです。
具体的にいうと、
・「○○に不安にならない」
・「○○を無駄にしない」
・「疲れない」
・「イライラしない」
・「ストレスに負けない」
・「今とは違った環境にいたい」
etc
しかし、否定表現を使った目標設定をするのは、ものすごく損なんです。
これを肯定表現に書き換える取り組みをするだけで、全く違った世界が広がります。
6ヶ月プログラムでは「目標設定時のコツ5箇条」なるものを用意していますが、その一条目に「肯定表現を使う」を入れているくらい、基本的で大切なことです。
とてもシンプルで効果絶大なメカニズムなので、是非ご紹介させてください。
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そもそも、目標設定は極めて極めて重要!
「将来、どんな自分になっていたいか」
忙しい毎日を過ごすビジネスパーソンの方々は、なかなかこれを思い描く余裕がなかったり、色々な思いがあっても実はよく分からなかったりされるようです。
しかし、冒頭でも述べたように、この「目標設定」をどのようにするかが運命の分かれ道とも言える程、ものすごく大切なことです。
旅に例えるなら、目標は「行き先」を決めるようなものだと思います。
人生では、生まれた家や生育環境といった初期設定はあるものの、その後どこに向かうかは自分次第。
先人の教えや本などの知識は「地図」のように道を教えてくれ(完璧な地図ではありませんが)、自分の感情は「方位磁針」となって方向を示してくれます。
しかし、「行き先」が決まってないなら、
海か山か、
ハワイかチベットか、
都会か地方か、
暑いところか寒いところか、
どこに向かえば良いか全く分かりませんよね。
行き先もないまま、ただ流れるように進んで行くと、なかなか砂漠から抜け出せなかったり、大海原に巻き込まれたり。
行き当たりばったりで自分ではコントロール不能な受動的な旅となります。
(何に出会うか分からない、そういう「自由さ」を楽しむという目的があるときは別ですが。)
敢えて目標は設定しない主義を貫き、気づいたら幸福や成功を掴み取っていた、という一流経営者の方もいらっしゃいますが、そういう方も「自分のポリシー」や「意志」、「生きる軸」という、別の呼び方の「行き先」を持っていることが殆どです。
(ちなみに、個人によって歩みは異なりますが、6ヶ月プログラムで目指す最終ゴールも、「生きる軸」を探求し、言語化することです。)
目標とは、今の自分が向かいたい先を決める、とても重要な指針になります。
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否定表現を使うと損な理由
否定表現を使う大きなデメリットの1つは、
「自分が本当に欲しいものに気づけない」
ということです。
先ほどの旅の例だと、「ハワイじゃないところに行きたい」と行ったところで、どこに向かって良いのか全く分からないですよね?
例えば「ストレスのない職場」って、どんな職場でしょうか?
自分が求めているのは、良好な人間関係なのか、自由なのか、評価なのか、仕事への興味なのか。
人によって全く異なります。
否定表現を使うと、自分の求める姿を明確にイメージすることができません。
思考がそこでストップしてしまいます。
前向きな姿のイメージが予感できないと、モチベーションが湧かず、それに向かう取り組みが苦痛なものになります。
更に悪いことに、「○○しない」という否定表現を使うと、「○○」の方に強いフォーカスが当たってしまうと言われています。
「シロクマのことを考えないでください」と言われたら、逆にシロクマが頭に浮かんでしまいませんか?
若しくは、つい食べ過ぎる自分の大好物について、「○○を食べてはいけない」と強く思うと、それがすごく食べたくなりませんか?
(たとえ意志の力で我慢したとしても、すごくストレスが溜まります。)
従って、否定表現を使うことで、何が欲しいのか本当のターゲットが明確にならないどころか、嫌なことばかりにフォーカスが当たり、逆効果になってしまいがちということです。
(尚、短期的には否定表現の目的が効果を発することもありますが、ここでは詳細は割愛します。)
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ついつい否定表現を使ってしまう理由
では、なぜ否定表現を使ってしまうのか。
先日、とあるビジネス書のエキスパートの方とお話する機会があり、
「セッションにいらっしゃる優秀なビジネスパーソンの方々は、目標設定で否定表現を使うことが多いんです」と話したところ、
「その原因には、ビジネス書の影響があるかもしれない」というお話を伺いました。
ビジネス書では、読者の関心を煽るために、否定表現のタイトル・見出しが敢えて使われるそうなのです。
人は「得をする」よりも「損をしない」ことの方に動機を見出しやすい習性があるからでしょう。
それを聞いて、早速、自宅にあったビジネス雑誌の見出しを見てみると、、、
確かに、否定表現のオンパレードでした!
・○○からの脱却
・プレッシャーに負けない
・ストレスのない
・損害を出さない
・燃え尽きない
・逃げない
etc
優秀な方々は勉強熱心な方が多いので、無意識のうちにそうしたビジネス書などの知識習得源から影響を受けているのかもしれません。
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否定表現をどう置き換えれば良いか?
否定表現の目標を掲げてしまっていたからといって、落ち込む必要は全くありません。
次のステップはとても簡単です。
肯定表現に言い直せば良いのです。
「「○○でない状態」とは、肯定表現を使うとどんな状態なのでしょう?」
否定表現の目的を作られたクライアントの方々のほぼ全員が、この1つの質問を投げかけるだけで、パァッと表情が明るくなります。
「そう言われてみると・・・」と、これまで心の奥に仕舞われていた様々な物語を語り始めます。
(心の奥にしまいこみすぎてなかなか出てこない方もいらっしゃいますが、そういう場合は別メニューでトレーニングを重ね、思いを引き出していきます。)
「○○ではない状態」ではなく、自分は本当は何が欲しいと思っていたのか。
考え始めると、ワクワクしてきて、目標に近づきたいというモチベーションが一気に高まります。
そういうクライアント様の表情を見ているだけで、私はいつもパワーを頂きます。
もう一度纏めると;
◆今もし、全く目標がないという方は、是非少し落ち着いて座って、半年後なり、1年後なり、どんな自分になっていたいか、自由に考えてみてください。
◆そして、もし目標についつい否定表現が出てきてしまったら、「○○ではない状態」ではなく、一体自分が本当は何を欲しているのか、問いかけてみてください。
1人でなかなか答えが出せない方は、私のセッションでもお力になれると思います。
目標設定については、語るべきことがとてもたくさんあるので、これからも徐々にご紹介していければと思います。
多くの方々が、自分の明確な目標に気づき、それに向かって一歩を踏み出すことができますように!
そう願っています!